合宿02

  • 2009/09/20(日) 23:16:30

合宿が終了しました。

なんやかんやで事務所仕事がメインのクリップとしては、
年度最大のイベントではあるのです。

 参加人数は、過去最大の27名(集合写真の迫力も、なんか違う)
これまで実施した合宿の1.5-2倍の規模で、
…30人超えると正直「もう勘弁」ですね。

 基本的に「保護者同席形式」の利点を活かし、
昨年以上にグループ活動を強化する一方で、
保護者向けの勉強会やその他インフォーマルな交流も、
内容的にはかつてない水準/規模で行えたのではないか、と思っています。

 その分ハード(笑)
とにかく変動/不確定要素(=言い換えると「人間」)が増えた分、
対応や事務処理量も増え
「1分も自分で好きに動ける時間がない!」という、
合宿責任者のあるべき姿を、合宿5度目にして体現した気すらします。

*どうでもいいのですが、これまでも今回も合宿に行くと必ず!
 身体のどこかに「覚えのない」切り傷や怪我を負う..
 慣れない場所で普段しない行動をとるから?
 そういうのって、私だけなんでしょうかね?

 昨年は諸般の事情より活動レベルで結構楽だったので!
だからこそ「楽しかった」とすら思えたのかも(笑)
 一方で指導側のシライとしては、
「対応する子ども、特に連続参加組の成長が著しいので、結果として全体に楽」
なのだそうで。羨ましい限り。

 個人的なミスもいろいろで(笑)
「渡すべきものを渡さない」
「回収すべきものを回収しない」
など、結構多岐に渡るのですが(その数も過去最大で個人記録を更新)
 この辺は最早諦めていますね(笑)
水も漏らさぬ対応を想定してもハナから無理!
とにかく大きなミスを極力避け/時に目を瞑り、
小さなミスで足元を掬われないよう、最初から心掛けていました。
とりあえず責任者としては全員参加、全員無事解散、でよいのです。はい。


 実際の活動時には、
昨年来保護者の方々におんぶにだっこの場面もしばしばで
…前の職場(公的機関)時の合宿では考えられないくらい、
活動の細部や雑事で、頼ったりお願いしたりしちゃっています..
 一方今回もボランティアさん(4→5→最後は6名)は大活躍で。
特に二日目のオリエンテーリングでは、個々の資質や対応能力、
対応させる子どもの性格等も踏まえチームを組んだのですが、
実施にあたってはボラさんたちの力量に頼りきり、なのでした。
…冷静に考えるとそれでもいろいろと当方の計画に穴があったはずですが、
その辺りは見事にフォローして頂いたと思います。

 夜の保護者/スタッフ懇談会も、盛り上がりました。

 参加者(保護者/スタッフ)全員での趣味談義が、結構面白い。
当たり前ですが個別相談では

「で、お母さんのご趣味は?」

というやりとりは成立しづらいので
(よほど療育に関係する話題であれば、やり取りの中で承知することもあるけれど)
実際に保護者の方やその他スタッフ側から、
個々の趣味や嗜好の話を伺うと、実に面白い!
つくづく「ひとって/人生って いろいろね」と、思えます。
 そういったやりとりが今後の相談に..
おそらく微妙に(笑)生きることになるのだと思います。
(これを「相談/やりとりの予測精度を上げる」とか書くと、やや寒々しいのですが..)


その他

・天候に恵まれたので、1年ぶりの朝のお散歩実施

・私事ですが、5度目の合宿にして、初めて寝ました。2時間(笑)
 個人的には「合宿で寝る」こと自体をほぼ諦めていたのですが、
 (疲れると感覚が鋭敏になったり、翌日の予定を気にしたりで..)
 今回は耳栓
 http://clipsince08.dtiblog.com/blog-entry-154.html
 も、その辺りの事情によい影響をもたらしたようで..
 お陰で二日目の調子が実によい(笑)!
 と宣言しても、
 その他大人ほぼ全員!を占める「2時間睡眠組」から全然共感を得られない(笑)

・天候に恵まれたので、昭和記念公園での水遊びもきっちり実施し、
 更に新規活動として特定地域でのオリエンテーリングを実施しました。
 実施/統括側からすればこの活動には「全体をコントロールできない」
 という問題はあるのですが…概ね上手く行ったかなと思います。
 3つのチームがそれぞれに
 「思いもよらない場所で、思いもよらない展開になってる」
 場面を眺めるのは、なかなか楽しい。 



 合宿は、子ども達/保護者の方々と集中的に関われる場というだけでなく、
いろいろなことを新規に/改めて 考える機会にもなるのですが、
今回は(いや1回目を筆頭に、これまでの4回も全てそうでしたが..)特に、
私にとっては「療育の方法論」について、
真剣に考える機会となったのでした
(どうして/どこでそう考えたのかは、敢えてここで述べず)。

 …諸般の事情で途中経過は差っ引きますが、
結論としてはやっぱり、
「特定の方法論に囚われることなく、状況に合わせて柔軟に」
が、やはり私の理想とする療育相談者/指導者の在り方なのだと再確認した次第。
「特定のスタイルを強く打ち出さない」のは、
民間の療育としてはそこそこ問題があるのは承知の上で、です。


 それやこれやで今年の合宿も終了!

 次年度は..とりえあず内容的には大きく変化させず、
一方で「実施場所が変わる」公算が大なのです。
 ここ数年は「何か新しいことが起きるのもいいなぁ」
「新しい要素がある/増える というのも、いいことだよな」
と思える自分を意識する機会が増えたので、それもまぁいいのかなと。



 毎度毎度合宿終了に近づくと
「あぁ終わる!もうすぐ終わる!責任から解放される!」
という気持ちで一杯(笑)なのですが、
今回は自分でも不思議なことに
「(合宿が終わるのが)寂しい..」という気分を意識していたのでした。


合宿0201

合宿0202

合宿0203

合宿0204

ぼくはうみがみたくなりました

  • 2009/09/08(火) 23:22:46

仕事の合間に、映画。

東京都写真美術館で
「ぼくはうみがみたくなりました」

http://bokuumi.com/index_2.html

を、観ました。
(恵比寿は比較的よく行くのですが、
あそこであんなにきちんとした映画を観れるとは知りませんでした)

 これまでも自閉症を扱った映画を意識して観るようにしていたのですが、
この作品は、多くのひとに観て欲しい水準の作品になっている、と思いました。

 内容的には..
やや道徳的というか教科書的というか(笑)
文部科学省推薦的な(なのかは知りませんけど..)
そういう部分もあるのですが
 (昨年観た「彼女の名はサビーヌ」
 http://www.uplink.co.jp/sabine/top.php
 は、ノンフィクションだってこともありますが、
 よくも悪くも世間に対する強烈な毒を含んだ内容で、
 個人的にはそれが、良かった)。
ただこの作品の場合は、
それが必要以上に押し付けがましくなく、
とても綺麗にまとめられているという印象があります。

・自閉症という言葉、や概念に関する世間の「誤解」について
・自閉症児者/その他障害をもったひとの、兄弟や姉妹について
 (この辺りが、思いのほかきちんと扱われている)
・発達障害と幼児教育の在り方について
 (「幼稚園の園長先生」という立場の方が、劇中これについて語るわけですが..)
・保護者の自閉症児の認知?について
 (…この件は個人的にはすんごく密かに微妙に、
 作中で扱われている、と私は思う。
 宿で出会った親子は..
 「あの行為」だけで判断してはいけないのだけど、
 その後の園長先生の発言等も加えると、作中ではそういう扱いなのかなぁと)

 辺りの、プロや家族や関係者からすれば基本的ともとれる
問題について、ストーリーを壊さない程度に丁寧に、扱っています。
(監修に内山登起夫先生も入っていますしねぇ..)
 故に、自閉症や発達障害を学びだしたくらいのひとに
丁度いい内容だと思うのです。
 実際に見るのは、
当の保護者の方と関係する職に就くひとが多くなると思うのですが、
そうだとするとちょっと勿体無い気も。

 一方でストーリーは..
個人的には中盤以降の展開には結構吃驚!でした。
登場時にはそこまで!とは思わなかった方の関係で!
ストーリーが予想外の方向に展開していく..
(*あくまで「こういう感じの映画としては」という水準でのことです)
それが結構、物語の意外性として、評価できるところだったりするのです。

「自閉症の主人公の旅を巡り、関わる人々がそれぞれの心の傷に向き合う」
なんざ、話として出来すぎっちゃ出来すぎな気もするのですが、
それが”わるくない”なと感じさせる味が、この作品の場合には、ある。

 やはり何より評価すべきは、
やっぱり主人公の自閉症演技、となるのでしょうか..
「自閉症者ではないひとが自閉症を演じて」
そこまで自閉症になりきれるのね、と結構感心しました
 大概の場合は役者が自閉症を演じても
「演技が上手ですね」という辺りの評価に落ち着くのですが、
今回の彼はほぼ「…ほんとに自閉症なんでしょ?」
ってとこまで、達している(気がする)。


 会場入口付近に明るい雰囲気の男性の方がいらっしゃって、
誰だろうなーと思っていたら、
原作本(映画の脚本も担当)の作者さんでした。
ご多分に漏れずというとアレですが、
その方は自閉症のお子さんのお父さまなのだそうで。
そしてその息子さんは..


 上述の「サビーヌ」もそうだし、
更に最近読んだ自閉症テーマの小説
「くらやみの速さはどれくらい」
http://www.amazon.co.jp/%E3%81%8F%E3%82%89%E3%82%84%E3%81%BF%E3%81%AE%E9%80%9F%E3%81%95%E3%81%AF%E3%81%A9%E3%82%8C%E3%81%8F%E3%82%89%E3%81%84-%E3%83%8F%E3%83%A4%E3%82%AB%E3%83%AF%E6%96%87%E5%BA%AB-SF-%E3%83%A0-3-4/dp/4150116938
の作者も皆、
共通点は主要/中心となる作り手が「自閉症児/者の家族」である
ということ、なんですよね..

 「家族でなければそこまで表現できない」
という部分があるのかもしれません。
一方で「家族ででもなければ表現してはいけない」
という部分も..あるのかもしれないなぁと思うのです。

 そうである以上、結局のところ、
どのような表現物/表現内容であったとしても、
それらの中では
「家族」が、扱われることになるのだよなぁ、と。

ぼくはうみがみたくなりました

勉強会

  • 2009/09/06(日) 23:46:09

「お勉強」続きですけど..

昨日本日と、各所で直前に控えた合宿関係の活動をして参りました。
昨日は..その関係でクリップに25名が来所し、
結果としてそんな人数を収容できることに驚愕。
…まぁ直立していれば100人だって入れますけどね、そりゃ。

 今回の合宿では、
昨年は諸般の事情でパスした保護者向け勉強会を再開する!
という(私の)意向が年度当初からあり、
6月くらいからそれに向けての個人的な勉強に勤しんで参りました。
(その過程の幾つかはブログでも示されている)

 で、いよいよその辺りを資料としてまとめてみようかな、
と気合を入れて、本日叩き台となる資料原案を作ったところ。
…よくやった私。


 講座仕事は基本的には参加者全員の来歴や背景を
高い精度で把握して臨めるものではありません
(大概の場合参加者にはある程度の共通性もあるし、それなりの予測や見通しも立つけど)。

 そしてやっぱり、
その場面も不特定多数に対し語る「公共の場」であることには変わりがなく、
そこで話せること、触れられる内容/領域にも自ずと限度がある。

 まぁひとが他人に向けて話すことである以上、
どんな場面でもその場面なりの限度はあるものですけれど。
 例えばこのブログでもあー書きたいなぁ触れたいなぁ!と思うことはあっても
書いちゃいけない/書けないことは多々あるわけで。
(最近で言えば、「選挙/投票行動」や「政権交代」など..
 特定政党の支持等の内容ではなくても!やっぱり書くことはできないと判断した次第..)

一般に
「net等公共の場面で意見を述べると、誰かしらが不快な感情を抱くので避けるべき」
ネタ、というと

・政治
・宗教
・セックス(ジェンダー)

 が、3大テーマだそうで。
私はこれを(10年以上前から)意識はしているのですが..

…今思えばこのブログって、
ジェンダー(特に能力の性差)については、
何気に触れていることがありますね(笑)
それらについては差別的な表現に結びつかないように
配慮はしているつもりですが..

 それが比較的クローズドな形式での「勉強会」となれば、
参加者の細かな様子
(家庭環境その他の環境等の背景情報、個々の抱える問題意識や個別の教育観などなど..)
が、より高い精度で把握できるようになる。
その分上記してきた限度なり限界も若干緩和される
(=内容的にも、より踏みこんだものにできる)ものと思われるのですが。
*上記「精度の事情」から、個別の相談場面では、
 (相手によっては)かなり踏み込んだ話をすることが出来る!の事実

…そういった「勉強会という文法での情報提示」独特の方法論というものを身につけることも、
喋りの仕事では大事だよねなどと、昨日の帰途シライと話していたものです。


 保護者向けの勉強会実施については
業務としても地域支援の観点からも
「…やっぱり大事である!」という意識は常にあるのですが、
…事前準備の苦労が半端でないこともあるし、
その他経営の観点等からも、
現時点までレギュラーでの実施を踏み切るに迷いを覚える部分があります。

 前の職場では最後の2年間(2006年度と2007年度)、
年長児(発達相談の上限年齢時=継続的相談終了を控えたケース)
の保護者を対象に託児アリで月1回の勉強会を実施するという、
今の業務形態だとまず無理と思われるほどに恵まれた状態の下で、
通年の勉強会を実施させて頂きました。
…当時の私としては、「発達相談を終えるに際し、
(希望する人には)発達障害やその他関連する情報について
ある程度体系的な知識を提示しておきたい」という意識があったのです。

 で、実際それに参加した方がどう感じ、
そこから何を学んだかは今となっては分かりませんが(笑)
私自身は(例によって)その新規な活動を通じ、
自分の仕事の枠を広げることができたかなと思っています。


…まぁその辺りの想いも含めつつの、今回の勉強会準備なわけですが。

 持ち出してくるネタもほぼ新規のものなので、
資料集め等の準備にも時間がかかったし、
それを1時間分の内容に纏めるのにも、それなりに苦労がありました。
 やっぱり自分のためにした勉強をそのまま転がしておくのではなく、
報告用にまとめて提示するために書く機会って大事だな!
と改めて思った次第です。
 
 今回はかなり意図的に
「危険すぎる内容」、公共の場面ではまず話すことができない内容!
まで、踏み込んでみたものですが。

 さて、どうなることやら..

勉強会テーマに関連して「将来への不安」イメージ